篳篥・朱を使っていただいている声楽家は、篳篥を手のひらに乗せると、エネルギーの流れを体で感じるそうです。
音楽は、単なる芸術表現を超え、人間の意識や存在に深く関わる力を持っていますよね。
この力は、自然界や宇宙の根源的なエネルギーと結びついていて、音楽を通じて私たちは意識の拡張や深い感情の体験を得ることができると思います。
調べを進めるとややこしくなるのですが…
音楽と宇宙の根源的なつながり
宇宙が誕生した瞬間、ビッグバンによって生じた振動や波動は、音楽の起源と言われています。
自然界に存在する風の音、鳥のさえずり、波の音なども、すべてが特定の周波数やリズムを持ち、私たちの心に影響を与えます。
これらの自然の音は、私たちの内なる感情や記憶と結びつき、深い癒しや安らぎをもたらします。
宇宙の始まりとされるビッグバンは、約138億年前に起こったとされる高温高密度の状態からの急激な膨張と言われています。
この初期宇宙では、エネルギーのゆらぎや振動が存在していたと考えられています。
古代ギリシャの哲学者ピタゴラスは、「万物の根源は数である」とし、宇宙が振動数比率が単純な整数倍である音程によって形成される純正な音階と同じ法則によって調和が保たれていると考えました。
また、ヒンドゥー教では宇宙の始まりを象徴する音として「オーム(AUM)」が挙げられ、これは創造、維持、破壊という宇宙の循環を表すとされています。
音楽と意識の拡張
音楽は、私たちの意識状態を変化させる力を持っています。
特定の周波数やリズムを持つ音楽を聴くことで、脳波がアルファ波やシータ波に導かれ、リラックスや瞑想状態に入ることができます。
このような状態では、潜在意識へのアクセスが容易になり、創造性や直感が高まります。
例えば、1/fゆらぎを含む音楽は、脳をアルファ波状態に導き、潜在意識の活性化を促します。
また、ソルフェジオ周波数を含む音楽は、心身のバランスを整え、深い瞑想状態へと導く効果があるとされています。
音楽とゼロポイントフィールド
以前にも田坂広志氏のゼロポイントフィールドをご紹介しましたが、ゼロポイントフィールドは宇宙のすべてのエネルギーが存在する場であり、すべての情報が畳み込まれているとされる領域です。音楽は、このゼロポイントフィールドと私たちをつなぐ媒体として機能します。特定の音楽を聴くことで、私たちはこのフィールドと共鳴し、深い癒しやインスピレーションを得ることができます。
例えば、作曲家モーツァルトは、「私が書いたものではない。向こうから聞こえてくる曲を、ただ書き写しているだけだ」と語っています。これは、彼がゼロポイントフィールドとつながり、そこから音楽を受け取っていたことを示唆しています。
音楽と人間の意識の拡張
音楽は、人間の意識を拡張するための強力なツールです。音楽を通じて、私たちは日常の意識状態を超え、深い瞑想やトランス状態に入ることができます。このような状態では、自己の内面と深く向き合い、潜在意識の中にある感情や記憶を解放することが可能になります。
また、音楽は、私たちの感情や思考に影響を与えるだけでなく、身体的な反応も引き起こします。特定の音楽を聴くことで、心拍数や呼吸が変化し、リラックスや興奮といった生理的な反応が生じます。これにより、音楽は心身のバランスを整え、全体的な健康を促進する効果があります。
音楽は、私たちの意識を拡張し、宇宙の根源的なエネルギーとつながるための橋渡しとなる存在です。音楽を通じて、私たちは自己の内面と深く向き合い、潜在意識にアクセスすることができます。また、音楽は心身のバランスを整え、全体的な健康を促進する効果があります。このように、音楽は私たちの生活に欠かせない存在であり、意識の拡張や癒しをもたらす力を持っています。