先週の「重力波で見えてくるものとは?」で、
「私たちは通常、時空の伸び縮みを感じない。」
と書きました。
私たちは、三次元の世界で生きていますし、
「時間は一様に流れているし、
風景が伸び縮みすることもないですよね。
でも、重力波の世界ではそうではない。
以前、「篳篥・朱」の商品ページで、
とても近い発想を日本の技術者/物理学者で
多摩大学名誉教授の田坂広志氏が発表されていると書きました。
田坂広志氏は、ゼロポイントフィールド仮説で
「過去・現在・未来の出来事がゼロポイントフィールドに
記録されていると主張しています。
この仮説によれば、ゼロポイントフィールドは
宇宙の根源的なエネルギー源であり、
情報がその振動や変動として存在していると考えており、
過去や現在の情報は保存され、
未来の出来事も存在している。」
としています。
(ただし、この仮説はまだ科学的に確証されておらず、
さらなる研究や検証が必要です。)
重力波の「時空の伸び縮み」という世界の一方で、
量子物理学の世界では、ゼロポイントフィールドと
いう発想があります。
これら三次元ではない発想は、
音楽の演奏、再生の世界でも考える必要があると
考えています。
未だにストラディバリの音は再現されていないし、
測定器ではストラディバリのレコードを芸術的に
再生出来るオーディオ機器は作られていません。
オーディオ機器開発は、三次元で作られる一方、
演奏者は、四次元世界で演奏しています。
オーディオも、スピーカーのゆがみ、
スピーカー・エンクロージャーの箱鳴り、
アンプの振動を考慮したとされる製品もありますが、
ごく稀です。
重力波の世界や、量子物理学の世界が、
オーディオ産業に介入するとは思いませんが、
オーディオ製品の設計には、
それらの発想が必要だと思っています。